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平成26年07月23日 東日本大震災後の宮城県沿岸で行われている海岸堤防建設事業の見直し等を求める意見書
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東日本大震災後の宮城県沿岸で行われている海岸堤防建設事業の見直し等を求める意見書(PDF版)
東日本大震災後の宮城県沿岸で行われている海岸堤防建設事業の見直し等を求める意見書
宮城県知事   村井 嘉浩 殿
仙台市長    奥山恵美子 殿
宮城県議会議長 安藤 俊威 殿
仙台市議会議長 西澤 啓文 殿
2014年(平成26年)7月23日
仙 台 弁 護 士 会
会長 齋 藤 拓 生
意見の趣旨
 1 宮城県及び仙台市は、一定規模を超える海岸堤防事業を行うにあたっては、少なくとも東日本大震災復興特別区域法第72条に規定される特定環境影響評価程度の環境影響評価を義務づけるなど環境影響評価条例を改正すべきである。
2 宮城県は、
 (1) 特に景観上保護すべき地域を景観計画区域に指定したうえで、海岸堤防の復旧、建設にあたっても景観協議会の設置など必要な措置をとったうえで建設を進めること。
 (2) 宮城県は、同県の沿岸地域における海岸堤防を建設するにあたっては、セットバックなどの海岸堤防の建設位置の変更や規模や工法の変更など生物多様性や景観など周辺環境に配慮した計画の再検討を行なうこと。
 (3) 必要性に疑問が呈されている海岸堤防建設については、復興予算の適正な利用・財政の健全性の観点からその必要性を十分に精査し、その計画の撤回も含めた柔軟な対応を行うこと。
 (4) 同県沿岸地方における海岸堤防建設が沿岸住民の利益に重要な影響があることに鑑み、海岸堤防建設についての対立がみられる地域については、関係自治体、周辺住民、漁業者、学識経験者等からなる協議会を設置するなど住民合意に向けた適切な措置をとること。
意見の理由
第1 海岸堤防計画の概要
1 設計津波の水位の設定方法の通知
 東日本大震災による大規模な津波被災を踏まえ、東日本復興構想会議は、「防波堤・防潮堤については、比較的頻度の高い津波、台風時の高潮・高波などから陸地を守る性能を持ったものとして再建する」との見解を示し、2011年(平成23年)6月25日の中央防災会議専門委員会のとりまとめでは、「海岸保全施設等の整備の対象とする津波高を大幅に高くすることは、施設整備に必要な費用、海岸の環境や利用に及ぼす影響などの観点から現実的ではない。」「しかしながら、人命保護に加え、住民財産の保護、地域の経済活動の安定化、効率的な生産拠点の確保の観点から、引き続き、比較的頻度の高い一定程度の津波高に対して海岸保全施設等の整備を進めていくことが求められる。」との見解が示された。かかるとりまとめを踏まえ、同年7月8日、国土交通省及び農林水産省は、海岸管理部局に対し、「設計津波の水位の設定方法等」と題する通知を発し、復興計画策定の基礎となる海岸堤防の高さ決定の基準を示した。かかる基準をもとに、各被災地においても、設計津波の水位を設定することとなった。
2 宮城県における海岸堤防高の設定
宮城県でも、上記基準をもとに、次のような設計津波の水位を設定することとなった。
すなわち、東日本大震災の際に発生した1000年に一度と言われる最大クラスの津波(いわゆるL2津波)は発生頻度が低いうえに、施設整備に必要な費用や海岸の環境・利用に及ぼす影響等の観点から、整備の対象とする津波の高さを大幅に高くすることは非現実的であるとして、住民の生命を守ることを最優先として、住民の避難を軸に、土地利用、避難施設、防災施設などを組み合わせる津波対策をとる。一方、数十年から百数十年単位で発生する津波(いわゆるL1津波)は、L2津波に比べて発生頻度が高いことから、L1津波に対しては、住民の生命を守ることに加え、住民財産の保護、地域経済の安定化などの観点から引き続き海岸堤防の整備を進めることが必要であるとし、海外堤防の整備によって、確実に津波から街を防御するとの考え方をとる。かかる考え方に基づき、宮城県では、明治三陸津波や昭和三陸津波、チリ地震津波などの過去の津波を対象にせり上がりを考慮して、設計津波の水位を設定し、かかる水位を前提に海岸堤防の高さを決定している。宮城県では概ね設計水位から1メートル高く海岸堤防の高さが設定されており、例えば、気仙沼市の本吉海岸では9.8メートル、同市の中島海岸では14.7メートルの堤防高が設定されている。そして、計画による堤防高は、東日本大震災前の既存堤防の高さより大幅に高く設定されており、例えば、本吉海岸の既存堤防高が2.5メートルから5.5メートルであることと比較しても、2倍から4倍近くの高さの規模の堤防が計画されているなど、既存堤防高と比較しても大規模な復旧・建設事業となるだけでなく、岩手・宮城・福島の被災三県で総延長300kmにも及ぶ海岸堤防を復旧する大規模事業となっている。
第2 問題点
 海岸堤防は以上のとおり人命保護・住民財産の保護・地域の経済活動の安定化・効率的な生産拠点の確保という点で極めて重要であるが、海岸堤防の設置のあり方によっては、建設地域の生物多様性や景観等への影響や住民の意思との乖離といった問題もあることから、その設置あたっては以下のように配慮すべきである。
1 生物多様性・景観への配慮
(1) 生物多様性についての問題点
ア 生物多様性の保全が重要な人権課題となっていること
2010年(平成22年)10月、名古屋で生物多様性条約の第10回締約国会議が開催された。同会議において、海洋生物多様性に関しても、重要課題に挙げられ、戦略目標も定められた。同時に、地球上で40億年かけて3000万種にもなった多様な生物の種が、急速に減少しつつあり、このため、地球生態系の一員として他の生物と共存し、食料、医療、科学等に生物を幅広く利用し、その生存と文化を生物の多様性に深く依存してきた人類の存続が危うい状況であるという認識が共有された。このように、生物多様性が失われると、現在及び将来の世代の基本的人権の基礎となる生存の基盤そのものが脅かされるのであるから、生物多様性を守ることは全世界共通の根源的な人権課題である。
イ 計画予定地域の生物多様性
 海岸堤防の建設地域もしくは建設予定地は、岩手県から宮城県北部にかけてはリアス式海岸、宮城県南部から福島県にかけては、蒲生干潟や鳥の海、松川浦など多くの汽水域を含む地域として生物多様性の富んだ豊かな沿岸域となっている。そして同地域には、レッドリスト掲載種を多数育むなど生物多様性の見地から保全上の配慮をすべき地域として2001年(平成13年)に環境省により「日本の重要湿地500選」に選定された湿地が多数存在している(№80ないし№86)。宮城県内だけでも、藻場の豊富な広田湾をはじめ、浅海域としてコクガンの飛来地である南三陸海岸沿岸、アマモが豊富な志津川湾のほか、仙台湾周辺でも蒲生干潟をはじめとした仙台海浜潟湖郡が上記重要湿地に選定されている。震災後に発表された農林水産省の生物多様性戦略(2012年(平成24年)2月2日改訂)でも、「三陸地方は、リアス式海岸に見られる数多くの細い入り江とその奥の狭隘な平地、そこに流れ込む川など、森・川・海のつながりが濃密な地域である。これら地域においては、生物多様性の早期の復活、そして生態系サービスの増進のためには、森から川や海に至る結びつきを考慮して復興に取り組むことが重要である」と復興にあたっての生物多様性に対する配慮が指摘されているところである。特に、岩手県から宮城県北部にかけての三陸海岸沖は、世界三大漁場の1つとして優良な漁場であるほか、リアス式海岸が養殖の好適地であることから、沿岸部の住民は、生物多様性からの恩恵を受けながら生活をしている。
ウ 生物多様性の観点からの懸念
このような生物多様性に富む地域において、原状復旧を超える巨大な海岸堤防を建設することになれば、内陸と沿岸の間での生物や土砂の移動を妨げ、干潟、砂丘、後背湿地といった、海岸付近に固有な生態系やその連続性(エコトーン)の破壊を招きかねない。特に海岸堤防の設置が波打ち際になされると、陸側の砂の移動が抑制され、海岸特有の砂浜などの陸地と海域の境界域を失うこととなる。境界域の消失によってその領域の生態系そのものが破壊されることはもちろん、堤防高が高くなる分沖合いに長く張り出した海岸堤防の土台などにより、底生生物や海中の生態系への悪影響も懸念される。国土交通省策定の「河川・海岸構造物の復旧における景観配慮の手引き(平成23年11月)」においても、堤防設置位置による生態系への影響について同趣旨の指摘を行なっている。
エ 環境影響評価がなされていないこと
 このような影響が懸念される以上、海岸堤防の環境に対する影響を事前に評価することが必要である。にもかかわらず、海岸堤防事業は、環境影響評価法及び宮城県と仙台市の環境影響評価条例の対象事業となっていないため、海岸堤防建設は、その規模にかかわらず環境影響評価の対象外となっている。また、今回の海岸堤防の大部分が復旧事業に該当し、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法上、効用を含めた広義の原型復旧が基本にあるため、その事業規模にかかわらず上記法律及び条例の適用除外とされている問題もある。しかし、今般の海岸堤防が、大幅な高さ増加と規模の拡大をもたらすものであり、沿岸域の生物の生息環境や植生環境といった自然環境のみならず、自然環境に依存する養殖業を中心とした沿岸漁業など水産業等への影響も懸念される以上、環境影響評価を行なうべきである。もっとも、海岸堤防の建設が周辺地域の復興事業と密接に関連していることから、環境影響評価条例で通常想定している環境影響評価を行なうこととなれば、その手続に多大な時間を要することともなり、被災地域の復興遅延を招来するという問題も存する。そこで、今般の海岸堤防建設事業の環境影響評価としては、現在東日本大震災復興特別区域法第72条によって、一定規模の土地区画整理事業や鉄道事業等いわゆる特定復興整備事業で実施されている特定環境影響評価の方法と同様の迅速な方法での環境影響評価を行なうべきである。すなわち、特定環境影響評価は、迅速な復興事業への着手という観点から通年または四季の現地調査等、特定環境影響評価の実施に当たって時間を要する規定をおかず、特定環境影響評価の項目の選定又は調査、予測及び評価の手法の選定に当たっては専門家等から助言を受けることが必須とするなどの制度であり、迅速な事業の遂行と環境保全の調和を図るものである。したがって、環境影響評価条例を制定している宮城県及び仙台市は、少なくとも、特定環境影響評価制度のような簡易迅速な環境影響評価制度を導入するなどして、一定規模の海岸堤防事業を環境影響評価の対象とするよう条例を改正すべきである。そして、その対象となるべき規模は、鉄道事業のルート移設においては、事業規模が7.5㎞以上にわたる場合には特定環境影響評価の対象となることから、海岸堤防事業における簡易迅速な環境影響評価制度についても、参考とされるべきである。
(1) 景観からの問題点
ア 計画予定地が重要な自然景観を有すること
震災前から三陸沿岸は、岩手県側は陸中海岸国立公園、宮城県側は南三陸金華山国定公園として指定され、2013年(平成25年)には、青森県南部から宮城県北部にわたるリアス式の三陸海岸一帯が三陸復興国立公園に制定された。同地域の北部は「海のアルプス」とも賞される豪壮な大断崖、南部は入り組んだ地形が優美なリアス海岸が続いているほか、海岸にはウミネコやオオミズナギドリなどの海鳥の繁殖地があり、野生生物を間近に観察することもできる景勝地となっている。宮城県気仙沼市にある小泉海岸及び大谷海岸はいずれも、海岸堤防の建設予定地となっているところ、震災前は利用者数が多いことや水質が良い水辺を基準として選定される環境省選定の「快水浴場百選」にも指定されている。これらの地域の自然景観は、地域住民共有の無形財産であるだけでなく、同地域の観光振興にも重要な役割と果たしている。
イ 景観保護の見地から必要な措置をとるべきこと
 しかし、同地域における海岸堤防建設を行なうこととなれば、巨大なコンクリート構造物で海岸を覆うことともなりかねず、砂浜の消失など同地域の誇る美しい景観を害することとなり、ひいては地域の観光業への影響も懸念されている。そもそも、三陸海岸にみられるような良好な景観は、美しく風格のある国土の形成と潤いのある豊かな生活環境の創造に不可欠なものであることにかんがみ、国民共通の資産として、現在及び将来の国民がその恵沢を享受できるよう、その整備及び保全が図られなければならない(景観法2条1項)。そして、国は、同法が定める基本理念に基づき、良好な景観の形成に関する施策を総合的に策定し、実施する責務を有し、地方公共団体も、良好な景観の形成の促進に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その区域の自然的社会的諸条件に応じた施策を策定し、実施する責務を有する。このような同法の趣旨からすれば、宮城県は、三陸沿岸地域のうち、特に景観上保護すべき地域を景観計画区域に指定したうえで、海岸堤防の復旧、建設にあたっても景観協議会の設置など必要な措置をとったうえで建設を進めるべきである。
(3) 海岸堤防の位置や規模や工法の再検討
 国土交通省策定の前記景観配慮の手引きにおいては、海岸堤防の設置にあたっては、景観や生態系への配慮が求められるとの視座に立ち、砂浜に堤防を設置した場合、背後の砂の移動が抑制され、海岸特有のエコトーンの形成が困難となることが指摘され、生態系の保全及び景観保全の観点からは砂浜や後背湿地よりさらに陸側に海岸堤防を設置すること(セットバック)が推奨されている。
また、同手引きでは、海岸堤防の規模、延長、構造等によっては視覚的な圧迫感や周辺環境のなかでの違和感を与える可能性があるため、堤防の長大な印象の軽減等、視覚的インパクトを極力低減するとともに、周辺空間との調和を求めている。したがって、宮城県は、同県の沿岸地域における海岸堤防を建設するにあたっては、セットバックなどの海岸堤防の建設位置の変更や規模や工法の検討など生物多様性や景観など周辺環境に配慮した計画の再検討を行なうべきである。
2 必要性に疑問のある海岸堤防の問題
(1) 復興予算の適正な利用・財政の健全性の観点
 今般建設予定の海岸堤防の中には、その必要性について疑問を呈されているものも存在する。たとえば、宮城県気仙沼市小泉地区(中島海岸)については、宮城県内で最も高い最大14.7メートル、幅91メートルの海岸堤防が約2キロメートルにわたって計画されている。しかし、背後地に存在した住宅は高台に移転し、今後住宅の建築は認められていない。農地としての利用の可能性はあるものの、農地を守るためにこのような巨大な海岸堤防が必要なのか、住民からは大きな疑問の声が上げられている。このようなそもそも必要性に乏しいと考えられる海岸堤防については、復興予算の適正な利用の観点から問題があるだけでなく、今後維持管理費を負担することになる将来の宮城県の財政の健全性の観点からも大いに問題があると言わざるを得ない。実際に、宮城県では、必要性に乏しいと考えられる宮城県塩竈市の浦戸諸島にある無人島についての海岸堤防について見直しを検討するに至っている。
(2) このように、復興予算の適正な利用・財政の健全性の観点からは、現在の海岸堤防の計画に必ずしも必要性が認められないと考えられるものも存在する。このような海岸堤防については、その必要性や費用対効果を十分に精査し、計画の撤回も含めた柔軟な対応を行うべきである。
3 合意形成上の問題点
(1) 合意形成の必要性
 今般の海岸堤防建設が海岸事業として実施する場合のみならず、災害復旧事業として実施する場合であっても、既存の海岸堤防の原形復旧の程度を超える巨大事業となり、今後の維持費等の面での地元自治体での将来世代への多大な費用負担の問題を抱えるだけでなく、上記のとおり生物多様性からの懸念や、漁業などの沿岸資源を利用した産業、景観や観光資源への影響等、防災・減災の観点を踏まえれば、海岸堤防の建設が地域住民の利益に多大な影響があることは明らかである。したがって、地域住民への十分な説明と合意は極めて重要である。
(2) 現在の法制度
 海岸事業として新たな海岸堤防を建設する場合は、海岸保全基本計画の策定にあたり、海岸法2条の3に基づき、「あらかじめ公聴会の開催等関係住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない」とされていることからも、海岸堤防に関する海岸保全基本計画策定において、住民の意見を反映させることが重要である。一方、海岸堤防建設事業が復旧事業として行なわれる場合は、海岸復旧方針(案)の作成にあたって、住民合意や住民参加の法的担保がない。もっとも、宮城県では、復旧事業としての海岸堤防建設が周辺住民へ多大な影響のあることに鑑み、海岸復旧方針(案)の作成後ではあるが住民説明会を実施してきた。
(3) 住民説明会の実態
 今般の海岸堤防の建設に際しては、災害復旧事業としての実施であるにせよ、海岸事業として実施であるにせよ、多くの地区において震災から2年も経過しないうちに住民説明会が実施されている。しかし、東日本大震災直後から2年程度は、震災からの復旧すらままならない状態であったことや、余震が頻繁に発生するなどして津波に対する極度の恐怖心があったことなどから、将来の津波防災に関して冷静な考えや議論ができない時期だったと考えられる。また、環境影響評価もなされていないため、海岸堤防の建設が周辺の自然環境にいかなる影響を与えるか、という今般計画されている海岸堤防の影響についての判断の材料が十分に提供されてこなかった。住民説明会では、海岸堤防に関する複数の提案を示して合意を図っているプロセスが存せず、行政側が設定した海岸堤防の高さや位置等について住民から了解をもらうという内容であった。また、多くの説明会では海岸堤防建設以外の議題とともに住民に提示された説明会であることに加え、海岸堤防建設について、地域住民との合意書の取り交しはもちろん挙手制による意思決定なども実施されているわけでもなく、地域によっては住民の総意があったとは評価できない場合も存する。例えば、2012年(平成24年)10月の住民説明会で海岸堤防について合意が得られたとみられていた気仙沼市本吉町小泉地区では、海岸堤防に対する住民の反発もあり、2013年(平成25年)11月下旬に、再度住民説明会が開催された。同説明会では、海岸堤防建設に関する賛成派と慎重派の間で意見が割れた状況であったところ、終了間際の自治体幹部職員の一言で、賛成派が大きく拍手を行なったことで、「合意形成」とみなされた事例が報告されている。
(4) 海岸堤防の建設は、後世にわたって地域住民と海とのつき合い方を決定づけるものである。したがって、海岸堤防建設における地域住民との合意は必要不可欠であり、住民合意の手続も慎重に行なう必要がある。したがって、現在の計画による海岸堤防の建設が問題となっている地域については、県や市、学識経験者、周辺住民の有志からなる協議会を設置し、協議会による議論に基づき複数の案を提示するなどして合意形成を行っていくべきである。この点、宮城県は、2014年(平成26年)5月22日、気仙沼市小泉地区において、住民ワーキンググループと有識者検討会を設ける方針を示した。このような住民との協議の場を設置する方針を示したことは一定の評価に値する。しかし、協議会の設置は、1地区にとどまるべきではなく、また協議会自体がアリバイ作りに終始する懸念もある。したがって、協議の場は、これまでの「住民合意」が疑わしい地域においても設置すべきであるし、協議会の構成員やその手続等についても、実質的な合意形成の場となるよう配慮すべきである。したがって、同県沿岸地方における海岸堤防建設が沿岸住民の利益に重要な影響があることに鑑み、海岸堤防建設についての対立がみられる地域については、関係自治体、周辺住民、学識経験者からなる協議会を設置するなどして、住民合意に向けた適切な措置をとることを求める。
第3 結論
よって、当会は宮城県及び仙台市に対し意見の趣旨記載の対応を求める。以上

 

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