嶋﨑量プライバシー裁判
1.奈良地裁の横浜地裁移送事件
11月12日に第二次分61人が追加された。
これにより、この事案は総人数63名、ひとりあたりの訴額は771万円、総額4億8573万円となった。
2.他の地裁の状況
奈良地裁 ⇒ 横浜地裁(12月2日) 63名 4億8573万円
横浜地裁C ⇒ 12月3日 16名 1億2272万円
横浜地裁D ⇒ 12月9日 10名 7670万円
横浜地裁 ⇒ 12月10日 47名 3億6237万円
横浜地裁 ⇒ 12月11日判決 9名 6903万円
京都地裁 ⇒ 横浜地裁(12月18日) 4名 3084万円
高松地裁 ⇒ 横浜地裁(期日未定) 3名 2313万円
名古屋地裁 ⇒ 移送却下(11月24日) 3名 2301万円
仙台地裁 ⇒ 移送却下(期日未定) 3名 2313万円
横浜地裁B ⇒ 12月22日判決 45名 3億4695万円
203名 15億6361万円
3.プライバシー侵害訴訟の特徴
事件の存在に争いがなければ、あとは算定だけというシンプルさが特徴である。
発生場所は対象となる事案の件数算定に必要なだけである。
早稲田最判の基準は1件1万円と低額だが、本件のように対象事案が多数となると巨額になる。本件はその対象事案の積み重ねであるから、裁判所が慰謝料771万円を減額するのは非常に難しいだろう。
4.今後の展開
懲戒請求裁判の一審では0円から55万円までサイコロゲームだった。しかし、本件は0円から771万円まで、賽の目に幅があるから、さて、どんな目がでますやら.....。
すでに12月中には2件の判決があり、1月中にはほぼ全件判決、2月中には控訴審。3月中には高裁判決。4月は最高裁判決という流れになりそうだ。
ところで裁判の進行が早いのは大変結構なのだが、あまりにも早すぎて、提訴、判決、控訴上告という組織対応が間に合わなくなっている。
被害者の会では、提訴のシステムつくりは完了しているが、判決を受けての控訴あるいは上告については対応していない。その状況では、第三波はともかく、新規の受付は混乱が必至とみて、事務局では項目別に整理窓口を設置した。
そういうわけなので、メールの受付はしているが、返信はしていない。ご了承いただきたい。
5.控訴対応
本件のような集団プライバシー侵害訴訟は前例がないので容認額はピンからキリまである。佐々木亮や嶋﨑量が金科玉条としている最高裁判決がベースなら100万円単位の判決が期待できるが、なにしろ初めてのケースだから予測ができないのである。
判決から控訴までは二週間しかないので事前に準備が必要である。
控訴条件
現状203名とみて、嶋﨑量の許容レベルは一人50万円以下であろう。1億円という慰謝料は普通なら控訴するだろうが控訴せず確定させるウルトラCがあるので油断ができない。
そのため、こちら側の許容レベルを設定しておく必要がある。一応、嶋﨑事案とはいえ、佐々木亮と北周士のコンビ提訴で66万円という訴額のクリアは最低目標だから、控訴のラインは訴額の1割77万円を目安としたい。地裁の判決認容額がこれ以下であれば自動的に控訴するということである。その際の手続きについては選定当事者あるいは事務局からご案内ということになる。
まあ、訴訟印紙代も出ないという裁判ではないので速やかな対応をお願いしたい。
一審の控訴手続きは民事部によって様々なので、12月11日の判決次第ではあるが準備を急ぎたい。