10月3日初めて東京で4閣僚が揃った歴史的な日米安全保障協議委員会「2+2」が開催された。また午後3時30分から約1時間,安倍晋三内閣総理大臣は,訪日した米国のジョン・ケリー国務長官及びチャック・ヘーゲル国防長官の表敬を受けた。本件表敬には,岸田文雄外務大臣及び小野寺五典防衛大臣ほかが同席した。
....安倍総理より,先般の国連総会において示したとおり,我が国として「積極的平和主義」をとっていくことを説明し,この文脈で,安倍総理から,NSCの設置,国家安全保障戦略の策定,防衛計画の大綱の見直し,集団的自衛権の行使等に関する憲法解釈に係る検討等の我が国の取組を,先ほど行われた「2+2」において,米側が歓迎したことは極めて有意義であると考える旨述べた。
これに対し,ケリー長官から,オバマ大統領から安倍総理によろしくお伝えするよう言付かっている,今回の「2+2」共同発表は極めて意義深く,良いものができたと思っており,オバマ大統領も支持している旨発言があった。 また,ヘーゲル長官から,今回の「2+2」では非常に有意義な議論を行うことができた旨述べるとともに,安全保障分野における安倍総理の様々な取組に感謝する,今回の「2+2」共同発表は新たな脅威への対処を可能とする様々な措置を盛り込んだものであると考える旨の発言があった。
双方は,在日米軍再編についても意見交換を行い,普天間飛行場の辺野古移設を含め,現行の日米合意に基づき着実に進めていくことを確認した。安倍総理は嘉手納以南の土地の返還計画の着実な実施を始めとして,沖縄の負担軽減に引き続き取り組んでいくことの重要性を改めて強調した。
また,双方は,朝鮮半島や中国等の地域情勢についても率直な意見交換を行い,安倍総理は,「2+2」での共同記者会見において両長官から言及があった米国の日米同盟に対するコミットメントの表明を評価する旨述べました。
双方は,アジア太平地地域の平和,安定及び繁栄に向けて,連携して取り組んでいくことで一致した。さらに,双方は,中東情勢を始め,日米が直面する様々な分野におけるグローバルな課題についても,率直な意見交換を行った。
ほとんどのメディアがこういう報道である。具体的なやりとり等は公表されていないのでわからないが、相当突っ込んだ話になっていたようだ。対韓関係については、「韓国よさらば」に記述しておいた。今回はその補填と中国、ロシア関係について記述する。
....韓国についてはシナリオ通り。2015年中には全在韓米軍は撤退させる。離米中従の動きが速いため米韓相互防衛条約破棄もありうる。韓国軍への対応は従前通り。ただし措置はとっているという。
措置とは具体的には対米、対日開戦に備えてGPSスクランブル、敵味方識別装置の更新のようだ。日米の切り換え準備はおわっているという。軍事GPSは艦船、戦闘機、ミサイル等の位置測定装置であるからスクランブルがかけられて、解除暗号がわからないと軍は機能しなくなる。
これは韓国の1500㎞射程(日本全土を射程内における)巡航ミサイル無力化対策でもある。敵味方識別信号は、近い将来敵となる可能性が高いだけでなく中国と密接に情報交換している国に教えられるわけがない。いずれ韓国軍は中国GPSに切り換えざるをえないだろう。これへの対応だと思われるが、中国は現在稼働中の韓国の民間通信衛星を極秘に購入している。韓国政府は了解しているのだろうか?
ところで韓国三軍は米システムで構築されている。その基礎となるはしごが外されたら軍は崩壊するしかない。中国スタイルへの転換にはどんなに早くても10年かかるだろう。韓国は完全に見捨てられたということだ。
2007年11月7日に行われた第10回日米安全保障戦略会議の提案を受けて、2009年に予定されていた新大綱策定と中期防衛力整備計画 (2010)において自民党は「提言 新防衛計画の大綱について」の中で巡航ミサイルの導入を対艦弾道ミサイルの研究開発と共に要求したが、第45回衆議院議員総選挙によって自民党から民主党へ政権交代したことにより、上記の要求は2010年12月17日に決定された民主党政権初の防衛大綱と中期防衛力整備計画 (2011)には盛り込まれなかった。さすが売国民主党だ。
「韓国よさらば」にある2008リーク記事は2007年11月予定の第10回日米安全保障戦略準備会議(8月)からのものだが主たるテーマは韓国であった。今回は中国である。
この「2+2」の後の安倍の対応は早かった。
....政府は領空侵犯した無人機が退去要請などの警告に従わない場合には有人機と同様に撃墜を含めた強制措置を取る方針を固めた。安倍晋三首相は今月11日に小野寺五典防衛相から対処方針の報告を受け、了承した。
....衆院安全保障委員会は31日、緊急時に自衛隊による在外邦人の陸上輸送を可能にする自衛隊法改正案を賛成多数で可決した。1日にも衆院を通過する。
輸送時の安全確保と情報収集体制の強化、適切な武器使用の在り方の検討を盛り込んだ付帯決議も採択する予定。法案は、日本人10人が犠牲になった1月のアルジェリア人質事件を踏まえ、これまで飛行機と船舶に限定していた輸送手段に車両を追加した。輸送対象者について、現地で面会する家族や企業関係者、医師などを念頭に「家族その他の関係者」へ拡大した。
....防衛省統合幕僚監部は23日、陸海空3自衛隊の隊員約3万4千人が参加する実動演習を11月1~18日の日程で、沖縄や九州を中心に実施すると発表した。上陸作戦や輸送の訓練を実施するとしており、事実上の離島奪還訓練となる。
主な訓練場には那覇の南東約408キロの太平洋上にある無人島で、米海軍の射爆撃場となっている沖大東島(北大東村)を使用。自衛隊による同射爆場の共同使用は初めてとみられる。日米両政府は自衛隊の米軍基地利用を進めることで合意しており、県内米軍基地を使用した訓練が今後加速化しそうだ。
防衛省は沖大東島射爆撃場の自衛隊使用について日米地位協定2条4項aに基づく共同使用としている。自衛隊が米軍基地を使う「共同使用」は在日米軍再編に関する2006年の最終報告で方向性が示されており、陸上自衛隊が米軍キャンプ・ハンセンなどを使用している。
両政府は今月3日に開いた外交・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)の共同文書にも、南西諸島における自衛隊の態勢強化のため米軍基地の共同使用を進めることを盛り込んでいた。
沖大東島射爆撃場では、離島防衛を主な任務にする陸自西部方面普通科連隊が上陸作戦を模して、海上自衛隊輸送艦に乗り込み、さらに水陸両用のホバークラフト型揚陸艇「LCAC」(エルキャック)で島に近づき空自戦闘機が実弾射撃したりする予定。ただ島の周辺にはサンゴ礁があるため、実際の上陸はしないとしている。演習では陸自の地対艦ミサイルを陸自那覇駐屯地や空自宮古島分屯基地に配置する。
3自衛隊統合の実動演習は、ほぼ2年に1度の頻度で実施されている。
....11月2日日露2+2。これの開催については事前に米に対し入念な説明が行われたようだ。日米会談ではほとんど触れられることはなかった。安倍は二回の日米会談で腹の内をオバマに伝えている。
巷間、元総理森の北方領土2島返還論が流れることがあるが戦後どさくさの不法占領であり、一括返還以外は平和条約締結、あるいは経済的にも劇的な関係改善はありえない。二島返還論は不法占領の容認であり論外の選択肢である。
ロシアも内政上国民感情から一括返還は困難であろうから当分は現状に変化はないということでほとんど日米間では議題にもあがらなかったということだ。結果として日露2+2は予想されていたように目に見えるような成果は上げられなかった。
....11月1日からの自衛隊実働演習準備に10月半ばから大きな部隊再編移動が実施されている。防衛省統合幕僚監部直轄になったことから行動の秘密性が高くなっている。日露2+2を設定し、ロシアの脅威を軽減し、北海道対ロシア配置の戦車部隊を大きく関東以西に普通化部隊はテロ対策に配置換えしている。
日本メディアは最初は気づかず、後に慌てて報道を始めたが、これについて政府は戦車100両削減、兵員5000人増員の発表で答えているだけだ。戦車削減は先の話、部隊テロ対策配置は明らかに在日朝鮮人対策だ。
さて今回の日米2+2の主テーマは対中国問題である。「尖閣諸島は日米安保の適用内である。米は領空、領海侵犯に対する日本の毅然たる態度を支持する」という確認態度表明には米国内の以下のような動きが背景にある。
資料1...米上院中国非難アメリカ議会上院は29日、中国当局が沖縄県の尖閣諸島の周辺に船を派遣して地域の緊張を高めていると非難したうえ、中国側に自制を求める決議を全会一致で採択した。
この決議はアメリカ議会上院の外交委員会に所属する与野党の議員が提出したもので、上院は29日の本会議で、全会一致で採択した。決議は沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海や南シナ海で中国の海洋当局が活動を活発化させていると指摘したうえ、「中国の海洋当局の船が尖閣諸島の周辺で、日本の領海に侵入したり、中国海軍の艦艇が海上自衛隊の護衛艦に射撃管制レーダーを照射したりしたことが地域の緊張を高めている」として中国を非難している。そのうえで、決議は「尖閣諸島は日本の施政下にあり、アメリカは日本の施政権を損なおうとするいかなる一方的な行為にも反対する」として、中国側に自制を求めている。
アメリカ上院は去年、尖閣諸島を日米安全保障条約の適用範囲とする法案を可決したが、先月行われた米中首脳会談で、中国側が尖閣諸島を巡って従来の主張を崩さなかったことから、こうした決議を採択することで、中国をけん制するねらいがあるとみられる。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130730/k10013396701000.html
資料2...【ワシントン=中山真】米下院外交委員会は12日、南シナ海などでの中国による挑発行為を非難する決議案を全会一致で可決した。
沖縄県の尖閣諸島がある東シナ海や台湾海峡、黄海などでの領有権を巡る紛争も対象と明記。尖閣諸島を巡る日中間の対立にも触れて中国を非難している。
可決したのは「南シナ海と周辺海域などでの領土紛争の平和的で協調的な解決を促進する決議」。ロスレティネン外交委員長(共和)は「米国は日本やフィリピンなどの同盟国や友好国を支持する立場だ。米海軍は引き続き太平洋での平和を維持し続ける」と強調した。
決議では2010年に日本の施政権下にある尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁巡視船に意図的に衝突した事件を紹介し、中国政府が船長を逮捕した日本側への強い抗議や反日デモを放置するなどして緊張度合いを高めたと指摘した。
資料3...米国議会・尖閣諸島防衛を宣言
米上院、「米国の尖閣防衛義務」全会一致で可決 国防権限法案に修正案追加へ。
米上院は29日の本会議で、中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島について、日本の施政権下にあることを認め、「(米国の対日防衛義務を定めた)日米安保条約第5条に基づく責任を再確認する」 と宣言する条項を、審議中の2013会計年度(12年10月~13年9月)国防権限法案に追加する修正案を全会一致で可決した。
国防権限法は国防予算の大枠を定めるもので、領土をめぐる他国同士の争いに関して米国の立場を明記するのは異例。 法案全体は近く採決に付され、可決される。
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-121130X789.html
資料4....米財務省が17日発表した7月の国際資本統計(対米証券投資動向)によると、同月末時点の日本勢の米財務省証券(短期国債を含む)保有額は前月比520億ドル(4.8%)増の1兆1354億ドル(約112兆円)だった。統計がさかのぼれる2000年以降で最高を更新した。中国の保有額は1兆2773億ドル。前月比の増加幅は15億ドルにとどまったが、国・地域別で首位を維持した。
資料5....米国に「IEEPA」という法律がある。「国際非常時経済権限法」とでも訳したらいいのだろうか。「米国の安全保障、外交政策、経済に異常で重大な脅威が発生した場合」「外国とその国民が有する資産に関して」それを所有したり、取引したり、権利を行使することなどを「調査、規制あるいは禁止」したり「破棄、無効あるいは予防する」とうたっている。
実際にハイチやイランで発動された凄まじい法律だ。これは中国カードとなる。
発動に備えて,在米中国資産の調査、共産党幹部の資産、動向調査もすでに完了しているという。現中国共産党幹部の資産の実態については、複数の米メディアが掴んでいるという噂だ。発動となれば国家はともかく中国共産党は崩壊するだろう。
今回の日米2+2は様々な問題が話し合われたがなんといっても大きいのは集団的自衛権の問題であろう。中韓のいちゃもんつけで進んでいないようにみえるが尖閣問題については日本の個別自衛権の発動に対し安保適用の対象と確認したことは大きい。
これを受けてすぐに「政府は領空侵犯した無人機が退去要請などの警告に従わない場合には有人機と同様に撃墜を含めた強制措置を取る方針を固めた。
安倍晋三首相は今月11日に小野寺五典防衛相から対処方針の報告を受け、了承した」という措置につながるが、会議では特に無人機とは特定していない。侵犯行為に対しての適切な自衛行為を確認しただけである。よってこの方針の語句を入れ替えると...領海侵犯した潜水艦が警告に従わない場合には撃沈を含めた強制措置をとるということであり、日本の領土竹島に侵攻した韓国軍が退去要請などの警告に従わない場合は強制排除措置をとるといっているのである。
現実問題として2004年中国原潜の領海侵犯に際しては当初国籍不明ということで警告を繰り返し、追い払っただけで済ましているが、今度は国籍不明潜水艦は撃沈するといっているのである。国土侵略に対し、竹島を含めて米は踏み込んだ容認をしたということだ。
米韓相互防衛条約終了まで安倍は動かないであろうが、竹島奪還は了解事項と言っていいだろう。中国は尖閣問題では強硬姿勢をとってきただけに今さら引くことができない。完璧に日米の罠にはまってしまった感がある。
尖閣開戦となれば列島線封鎖、南シナ海は米軍によって封鎖され、一瞬で中国は破綻する。そのため以前はけしかけていた香港民兵の尖閣上陸を必至になって阻止している。日本にとって尖閣開戦はマイナスの要素が全くない。
国内では民主党、公明党、共産党、似非平和主義者らが瞬時に粛正されるだろう。在日朝鮮人排除と同時に国防力も増強される。ここでオバマのいう核売却が現実のものとなりそうだ。
米にとって,尖閣での日中開戦は今世紀最大のうれしいプレゼントになるだろう。この海域での戦争は米が安保による参戦をしても米中全面戦争とはなりにくい。しかし、米は先述の「IEEPA」を発動するだろう。中国の保有国債1兆2773億ドルがチャラとなればこれはおいしい。また南シナ海を封鎖するだけで中国の貿易ルートが切断され武力衝突なしで中国は壊滅するだろう。
ところで経済的に縮退一方の米にとって、これを経済的にも軍事的にも補完するのが日本である。
日本は戦後日米同盟関係において世界に類をみない信頼を築いてきた。現状、米議会においても日本の軍備増強要請だけでなく、核武装容認の声まで大きくなりつつある。尖閣開戦はこの流れを加速させるだろう。
数年後に始まる耐用年数がきたミサイルの廃棄には膨大な費用がかかる。本体は固体燃料の関係で廃棄だが、搭載の核弾頭は使える。よって信頼できる同盟国日本に対して、中距離弾道ミサイルに限定して中国抑止の範囲内で提供してはどうかという意見が現実的になってきた。
ミサイル本体の製造は日米どちらはともかく、少なくとも地勢的に潜水艦発射型になることから含めてビジネスチャンスにしようという意見だ。核ミサイル廃棄1000基をロシアに提案したものの、足元を見られて拒否され涙目の米にとっては実に魅力的なプランだ。この案は2007年にも極秘に提案されているようだ。
内憂外患の中国と韓国。どちらがどんな形で破綻するかは予測できないが、少なくとも日本がおかしくなるようなことはなさそうだ。余命あと1年くらいだが果報は寝て待とう。