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2018-01-13 15:11
2269 ら特集10仙台弁護士会⑤19(0)
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平成14年04月25日 平成14年4月25日会長声明
ttp://senben.org/archives/591
1,政府は、本年3月18日『心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律案』(以下本法案という)を国会に上程した。
 2,本法案は、殺人、放火、強盗、強姦、強制わいせつ及び傷害の行為(対象行為)を行い、心神喪失または心神耗弱を理由として、不起訴処分にされた者、あるいは無罪または刑を減軽する確定裁判を受けた者について、「継続的な医療を行わなくても再び対象行為を行うおそれが明らかにないと認める場合」を除き、検察官は原則として地方裁判所に審判を求め、裁判官と精神科医である精神保健審判員が「医療を行わなければ心神喪失又は心神耗弱の原因となった精神障害のために再び対象行為を行うおそれがあると認める場合」には、決定により入院もしくは通院させて治療を受けさせるというものである。
 3,しかし、「再び対象行為を行うおそれ」とは、精神保健福祉法での本人の治療目的の医学的判断である『自傷他害のおそれ』とは全く別種の判断で、いわば『再犯のおそれ』にほかならない。 再犯の危険性予測を客観的に行うことは医学的にも極めて困難とされているのに、本法案では、それを理由として無期限の強制入院等を可能とするもので、精神障害者の人権上看過できない危険性を有しているものである。 また、本法案は、事実の認定、責任能力の有無の認定に際し、憲法31条以下の適正手続の保障を認めていないなど、重大な問題をはらんでいる。
 4,そもそも精神障害者による犯罪行為にあたる事件の発生率は高くはなく、再犯率は極めて低いといわれている。 時として起こる不幸な事件の多くは、治療が中断したり、適切な治療が受けれられなかったという事態の中で生じているものであり、地域における精神医療の改善・充実、福祉と連携して人権に配慮した地域精神医療体制の確立こそ必要とされているものである。
 5,しかるに、本法案は、精神障害者に対する適切な医療を保障するというより、精神障害者を特別に危険視して、精神障害者を社会から隔離することにつながる危険があるもので、従前当会が強く反対してきた保安処分と実質的に同様、社会防衛のために精神障害者の人権を危険にさらすものといわざるをえない。よって、当会は、本法案に強く反対するものである。
2002年(平成14年)4月25日仙台弁護士会会長犬飼健郎

平成13年02月22日 仙台拘置所内接見室問題についての会長声明
ttp://senben.org/archives/593
平成13年2月3日仙台拘置支所において、弁護人と被告人の接見状況を拘置所職員がビデオ撮影した可能性があるとして、当該弁護人が当局に抗議したことがマスコミにより報道された。仙台弁護士会は報道の内容を重視し、当該弁護人に事情を聴取するなど事実を調査したところ、次の事実が判明した。
①仙台拘置支所内接見室の被疑者・被告人席背後のドアには縦50センチメートル、横15センチメートルの長方形のマジックミラー様の物(以下「マジックミラー」という)がはめ込まれ、接見室内部からは鏡としか見えず、外からは接見室内部が透けて見えるという構造になっている。 すなわち接見室外部から内部を監視したりビデオ撮影しても、接見当事者はそれに気付かない。
②前記接見においては、接見途中で看守が接見室に入ってきた際、接見室外にビデオカメラを構えた拘置所職員を弁護人が現認し、しかもそのビデオカメラは撮影中であることを示すと思われる赤いランプが点灯していた。仙台拘置支所は、前記弁護人の抗議に対し、①の事実及び②の事実中ビデオカメラを持った職員が接見室外にいたことを認めた上、接見状況をビデオ撮影した事実はないと釈明しているのであるが、その釈明は到底納得しがたい。弁護人と被告人との接見交通権は、憲法第34条、刑事訴訟法第39条第1項によって保障される権利であり、かつそれは秘密交通権であることに重要な意義を有するものである。 この秘密交通権という性格からするならば、捜査機関及び拘置機関が接見内容を探知することが許されないのは当然である。 外からの監視・撮影を接見当事者に咎められることなくなし得るような接見室は、秘密交通権保障の見地からして断じてこれを放置することはできないし、そのような接見室でありながらそのドアのすぐ外で職員がビデオカメラを所持するなどという行為は、当該機会に秘密交通権の侵害が行われたことを強く推認させ、秘密交通権に対する配慮を全く欠くものであったと言わざるを得ない。当会は、仙台拘置支所に対し、同所内接見室のマジックミラーを直ちに撤去することを求め、且つ同支所が秘密交通権を侵害したとの疑念を生じさせたことに強く抗議する。

平成13年01月27日 判事補制度の廃止を求める決議
ttp://senben.org/archives/596
平成13年1月27日総会決議2001年01月27日
 1999年(平成11年)7月に設置された司法制度改革審議会(審議会)は、一通りの調査審議を行い、2000年(平成12年)11月20日その結果を中間報告として公表した。中間報告が取り上げている論点は司法に関わる全般に及んでいる。当会は、審議会に対し、諸論点のうち、裁判官制度の改革に関して次のとおり求める。審議会は、裁判官制度改革に関し、国民が求める裁判官像について、法律家としてふさわしい多様で豊かな知識、経験と人間性を備えている裁判官であるとし、そのような裁判官を得るため、
①裁判官の給源の多様化、多元化を図ること、
②裁判官の任命手続の国民の裁判官に対する信頼感を高める観点からの見直し(透明性、客観性、説明責任を確保する方策、指名過程に国民の意思を反映させるなど資格審査の充実を図る方策等の検討)、
③裁判官の人事制度の裁判官の独立性に対する国民の信頼感を高める観点からの見直し(透明性、客観性の確保)を行うべきであるとしている。
この中間報告中のあるべき裁判官像は妥当であるし、裁判官の選任手続と人事制度を透明性、客観性を確保する方向で見直すことを打ち出したことについては高く評価できる。今後、その方向性に合致した具体的な方策が打ち出されることを大いに期待したい。しかし、中間報告が、判事補制度の存廃に関し曖昧な態度を取っていることについては賛同しがたい。判事補制度は、中間報告がいう国民が求める裁判官像に合致した理想的な裁判官を育てる制度たり得ない(判事補から任用される裁判官がすべて理想から外れているという趣旨ではない)。 すなわち、判事補制度は、裁判所の組織の中で純粋培養的に裁判官を養成する制度であり、これによって生み出される裁判官は、概して生きた社会の真相に迫ったり生活者である当事者の痛みや感情を理解するバックグラウンドとなる社会的経験が乏しくなりがちである。又、現状の不透明な人事制度と相俟ってその独立性についての懸念をうち消せない。判事補制度は、官僚的裁判官を生む温床となっていると言わざるをえない。当会は、審議会に対し、21世紀を担うにふさわしい裁判官を生み出すために、判事補制度を廃止する方向を明らかにして、判事補以外の法律家から理想的な裁判官を選任するための具体的な諸方策及びその道筋(例えば、一定期間内に判事補制度を完全に廃止して弁護士やその資格を有する法律学者等から裁判官を確保することとし(法曹一元)、そうした裁判官の安定的確保のために弁護士や法律学者がその立場を残したまま裁判官の職務を行う非常勤裁判官制度を採用する、キャリア裁判官を前提とした累進的な給与体系を見直すなど)を調査審議し、最終報告においてはその結果を明らかにすることを求める。以上、決議する。

平成13年01月27日 弁護士報酬の敗訴者負担制度導入に反対する決議
ttp://senben.org/archives/598
司法制度改革審議会は、弁護士報酬の高さから訴訟に踏み切れなかった当事者に訴訟を利用しやすくするものであることなどから、弁護士報酬の敗訴者負担制度を基本的に導入する方向で考えるべきであるとする中間報告(2000年11月20日)をまとめた。しかし、弁護士報酬を原則的に敗訴者の負担とする制度を導入するならば、市民に訴訟による解決を躊躇させ、ルールに従って、紛争を解決するという司法の機能を阻害し、司法は国民にとって利用しにくいものとなりかねない。市民が訴訟を躊躇するのは、裁判の結果が予測し難い為であることが少なくない。訴訟となる事案は、双方に相応の言い分があり、訴訟以前の交渉でも解決に至らなかったことが少なくなく、更に、わが国では、証拠開示制度ないし証拠収集制度が不十分であることもあって、提訴段階では、訴訟の結果を予測し難い事件が多い。それにもかかわらず、弁護士報酬を原則として敗訴者が負担するという制度が導入されるならば、弁護士報酬を転嫁する手段も、負担する経済力もない市民や中小零細企業は、敗訴の場合の相手方の弁護士報酬を心配し、一層、訴訟をためらうこととなりかねない。また、敗訴の場合の負担を懸念して、不当な請求に応じたり、意に反する和解を甘受せざるを得ないという事態も生じかねず、訴訟は経済的な強者が弱者を威嚇する道具となりかねない。中間報告は、敗訴者に負担させるべき弁護士費用額の定め方、敗訴者負担の例外とすべき訴訟の範囲及び例外的取扱いの在り方等について検討すべきであるとし、政策形成訴訟、労働訴訟、少額訴訟などを敗訴者負担の例外とする考え方を示してはいるが、例外とすべき明確な基準を定めることはほとんど不可能であり、先に指摘した懸念を払拭できるものではない。これまで、消費者問題や公害問題、あるいは立法府や行政府が政策や制度の変更を求められる局面で、情報の格差(証拠の偏在)と経済力の格差等から、勝訴の確かな見込みがない中で、権利救済の為の裁判が提起され、幾多の敗訴判決を乗り越えて、市民の権利が確立し、政策や制度改正への途が拓かれてきたが、弁護士報酬の敗訴者負担制度が導入されるならば、そのような訴訟の提起は、極めて困難となってしまう。以上のとおり、弁護士報酬の一般的な敗訴者負担制度は、その意図するところとは異なり、市民の訴訟による解決を躊躇させ、国民の司法へのアクセスを現状よりも一層困難にする面を有しており、市民の為の司法改革の理念に逆行するものである。当会としては、その導入に強く反対する。

平成12年12月08日 少年法改正に関する会長声明
ttp://senben.org/archives/600
平成12年11月28日、国会において、刑事処分対象年齢を現行の「16歳以上」から「14歳以上」に引き下げ、16歳以上の重大事件については刑事手続に回す「原則逆送」という、少年事件の刑罰化・厳罰化への大転換を盛り込んだ少年法「改正」法が可決された。本「改正」法については、国会における審議のなかで、少年犯罪が決して凶悪化、低年齢化していないこと、「刑罰化」「厳罰化」が少年犯罪の抑止につながらないことなど様々な問題が指摘されたし、当会も、本「改正」法が、教育的対応を第一義とし少年の成長・発達を援助するため保護主義を原則としている少年法の基本理念を逸脱するものとして、慎重な審議を求めてきた。 それにもかかわらず拙速かつ不十分な審議により、かかる抜本的「改正」が行われたことは極めて遺憾である。 参議院段階で「改正」法の施行5年後に見直すとの付則条項を急遽加えたことからも、今回の「改正」法の内容における問題性及び法案審議の不十分さを窺わせるものである。当会は、本「改正」少年法施行後も、現場における運用の中で少年の保護育成という少年法の基本理念が堅持されるよう働きかけるとともに、少年審判の運営、処遇がどのように変化してゆくか、厳罰化が子どもにどのような影響をもたらすかを厳しく監視し、修正として付則に盛り込まれた5年後の見直し時期までに今回の改正の問題点を指摘し、あるべき少年法の実現に向けて努力する所存である。

平成12年10月02日 情報公開条例に関する会長声明
ttp://senben.org/archives/602
今般、浅野宮城県知事は、宮城県議会9月定例会に「公安委員会」、「警察本部長」などを実施機関に加える旨の宮城県情報公開条例の改正案を提案した。 この改正案の中の、情報を公開しないことができる非開示規定に関し、「犯罪の予防、捜査等に支障が生ずるおそれがある情報」と定める現行規定によっても公開すべきでない捜査情報等は保護できるとする知事の主張に対し、県警側は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という)の規定と同様「犯罪の予防、捜査等に支障を及ぼすおそれがあると実施機関が認めるにつき、相当の理由がある情報」としないと治安維持に支障が出ると主張し、この論議について社会的な関心が集まっている。しかしながら、捜査情報等の保護は知事提案にかかる規定でも十分であり、県警が危惧するような状況は考えられず、他方において県警側の主張を採用した場合、非公開処分の濫用のおそれが危惧されることに照らせば、知事提案の規定について敢えて県警が主張するような修正を行うべきではないと考える。情報公開法案の審議の際も、県警が主張する規定方法をとることについては異論が多く、とりわけ、ときに高度の政治判断が要求され、場面によっては司法判断になじみにくい面があるとされる外交、防衛情報と同じように捜査情報を扱うことには強い批判があった。捜査機関が逮捕状や捜索差押令状を求める際に裁判官の審査を経なければならないことからも明らかなように、本来、捜査活動は司法判断になじむものであるし、裁判所は捜査活動の適否を監督する機関でもある。判断の専門性・技術性・政治性いずれの点からも他の情報と異なる扱いをする合理的理由はないと言わなければならない。また、現行規定にあって、公開・非公開の適否が裁判上問題になったときには、真に非公開にすべき捜査情報等について、情報の内容そのものを明らかにすることなく、個々の非公開部分ごとにその種類、性質等及び非公開の理由を説明する文書を捜査機関が提出するといった主張・立証方法(いわゆる「ヴォーン・インデックス方式」と呼ばれる)をとることにより、「捜査等に支障を及ぼすおそれ」があるか否かについて適切な司法判断ができると考えられる。公開すべきでない捜査情報等を明らかにしないまま「捜査等に支障を及ぼすおそれ」の有無について主張・立証するのは極めて困難であるとの県警の主張は杞憂にすぎない。県警は現行規定では裁判の場で重要な捜査に関する情報が開示されるおそれがあるため、国や他県から捜査に関する情報が提供されなくなるという危惧を表明しているが、かかる状況は現実には考えにくく、またそのようなことはあってはならない。むしろ危惧すべきは県警の主張を採用した場合における情報秘匿のおそれである。警察にあっても度重なる不祥事が相次ぎ、しかも強い身内意識や組織防衛の立場から不祥事が露見してもなおそうした事実の情報公開に消極的であったことが他県等で報告されており、上記秘匿のおそれは決して杞憂ではない。当会は平成2年の宮城県情報公開条例制定の際にも、情報非公開の聖域を作るべきではなく、公安委員会をも実施機関に含めるべきであるとの意見を表明している。この表明の根拠である「より開かれた県政、民主的行政を築く」という観点は今回の改正においても最重要視されなければならない。以上述べてきたとおり捜査情報についても他の情報と異なる扱いをすることなく、真に実効的な情報公開条例とするための改正こそ県民の望んでいるものと言うべきである。

平成12年09月25日 少年法の改正に反対する会長声明
ttp://senben.org/archives/604
自民、公明、保守の与党三党は、前国会で廃案となった政府案の主要な部分を取り入れた少年法改正案(以下「本法案」という)を本年9月下旬開催の臨時国会に議員立法として上程しようとしている。上記政府案は、現在の職権主義構造下において、検察官の立会いを認め、観護措置期間を延長することなどを内容とするものであり、少年審判の基本理念である保護育成に反することはもちろん、何ら事実認定の適正化に資することにもならないことは、当会が従来より再三指摘してきたところである。今回の与党案は、上記のような問題を含んだ政府案に加えて、刑事処分対象年齢を現行の「16歳以上」から「14歳以上」に引き下げ、16歳以上の重大事件については刑事手続に回す「原則逆送」という、少年事件の刑罰化・厳罰化への大転換を盛り込んだものであり、少年法の抜本的改正と言わなければならない。少年法の理念は、教育的対応を第一義とするものであり、少年の成長・発達を援助するため保護主義を原則としている。この少年法の基本理念は、社会内での教育的処遇を目指すべきであるとする「子どもの権利条約」等の国際準則にも合致しており、制度的に高い評価を受けているものである。加えてわが国の統計によれば大半の非行少年が更生し、20代の犯罪率が他の国に例がないほど低下しており、これは現行少年法のもとで保護システムが基本的には有効に機能していることの証左である。加えてアメリカの例を見ても「刑罰化」「厳罰化」が少年犯罪の抑止につながっておらず、少年の立ち直りにとっても少年法の理念に基づく矯正教育こそが有効であるというべきである。本法案のような抜本的改正は、少年犯罪の実態と原因の調査や重大な少年事件のケース分析を丁寧に行った上で、少年犯罪の被害者も含めた幅広い人々から十分に意見を徴するなど広範な国民的議論を経て、慎重に行われるべきである。 しかるに今回、与党三党は、国民的議論が熟しているとは到底認められないにもかかわらず、法制審議会の議論すら経ないで拙速に本法案の成立を図っており、手続面においても重大な問題が存する。よって、当会は、本法案に反対の意思を表明する。

平成12年05月17日 少年法改正法案の審議入りに対する会長声明
ttp://senben.org/archives/606
本年5月11日、『少年法を一部改正する法案』(以下「本法案」という)は、衆議院本会議において、趣旨説明と質疑が行われ、法務委員会において実質審議が開始されることとなった。今回の審議入りは「5千万円恐喝事件」や17歳の少年による「主婦刺殺事件」「バスジャック事件」等も契機としているが、これらの少年事件の示していることは、子供の最初のSOSや問題行動を正面から受け止めて対応しきれない家庭、学校、警察、地域社会のあり方の問題や、少年の心の生育の未熟さ・不安定さであって、この法案のような対症療法的な処罰手続の強化によっては同様な事件の防止を期待できるとは考えられない。いま求められていることは、これらの事件の真の原因を探求する中で子供の状況を正確に把握し、子供の成長を真に支援し援助する大人側の連携と協力の態勢づくりである。本法案により現在の職権主義構造下において、検察官が立会い、観護措置期間が延長され、あるいは多数の監察官に囲まれた中で審判が行われることは、少年審判の基本理念である保護育成に反することはもちろん、何ら事実認定の適正化に資することにもならないことは、当会が従来より再三指摘してきたところである。よって、当会は、改めて本法案に反対するとともに、国会においては少年非行の真の解決を目指した冷静かつ慎重な審議がなされるよう強く求めるものである。

平成12年03月27日 少年法改正法案に対する会長声明
ttp://senben.org/archives/608
『少年法を一部改正する法律案』(以下「本法案」という)は昨年(1999年)3月10日に国会に上程されたものの、日弁連や国民の反対運動の中で、衆議院法務委員会で継続審議となってきた。しかし、今年2月のいわゆる草加事件の民事裁判に関する最高裁判所判決を契機として審議再開の動きがあり、同法務委員会でいつ審議が開始されるかわからない状況になっており、本法案が可決される危険性も出てきている。仙台弁護士会は、本法案については、そのもととなった法制審議会少年法部会での法務省からの要綱骨子試案や、同試案に添った法制審議会の答申の段落から、その内容となっていた検察官の審判への関与、観護措置期間の延長、裁定合議制の導入等について、少年の保護育成という少年法の理念を変容する恐れがあるとして、反対の意思を会長声明(1998年12月8日)や定期総合決議(1999年1月30日)において表明してきた。 また、その後も、日弁連少年司法改革対策本部の呼び掛けに応じて、市民集会を開催したり、反対の請願署名に取り組んだり、国会議員に対する要請行動を行なう等反対運動に取り組んできた。ところで、本年2月に最高裁判所はいわゆる草加事件の民事賠償裁判において、少年らを犯人とした東京高等裁判所の判決を破棄し、事実上少年達の無罪を全面的に認めた。草加事件の誤判の原因は、当初から無罪を示す物証があったのに虚偽自白を強要したこと、その物証を少年法の規定に反して家庭裁判所に送付しなかったこと、自白と物証の矛盾があった後も検察官が警察の捜査の誤りを糊塗しようとしたことなど、大人の冤罪事件と同様、捜査官の自白偏重の姿勢や証拠隠し等捜査のあり方にあったものである。本法案による少年法改正の目的として、「少年裁判における事実認定手続の一層の適正代を図る」ということがあげられているが、誤判を防止するためにまずなすべきことは捜査の適正化であり、また審判を少年法の理念にのっとって運用することというのが、草加事件の教訓のはずなのである。草加事件で、少年審判と民事裁判で結論を異にしたことを理由として、少年法改正案の成立を急ぐことは、問題の本質を見誤るものであり、本法案により現在の職権主義構造下において検察官が立会い、観護措置期間が延長され、あるいは多数の裁判官に囲まれたなかで審判が行われる事になれば、少年はますます口を閉ざし、少年の保護育成に反することはもちろん、何ら事実認定の適正化に資することにはならないものである。よって、当会としては、改めて本法案に反対の意思を表明する次第である。

平成11年7月21日会長声明1999年07月21日
ttp://senben.org/archives/616
安田弁護士の保釈を求める声明
 第二東京弁護士会所属の安田好弘弁護士が去る平成10年12月6日に強制執行妨害の容疑で逮捕され、その後同年同月25日東京地方裁判所に公訴が提起され、現在同裁判所で審理が係属中である。安田弁護士の弁護団は、公訴提起後これまでに7回にわたり保釈請求を行っている。これに対し、東京地方裁判所は6月11日保釈を許可する決定をしたが、東京高等裁判所は検察官の抗告を受け、即日保釈許可決定を取り消し、保釈請求を却下した。 次いで東京地裁は7月5日再度保釈を許可する決定をしたが、翌6日東京高裁はこれを取り消し、保釈請求を却下した。そもそも必要的保釈請求は除外事由に該当しない限り、被告人の権利として原則認められるべきものである(権利保釈)。そうであってこそ被告人に当事者としての地位を与え、防禦ないしその準備の機会を確保しようという、刑事訴訟における当事者主義構造に適うものと言いうる。しかしながら裁判実務においては、例えば公訴事実を否認したり、検察官申請の証拠に同意しない等の態度を被告人側がとると、抽象的に罪証隠滅のおそれがあるとして保釈請求が却下され、長期勾留が継続されるなど原則と例外が逆転した運用がなされてきており、弁護士及び弁護士会はこのような運用を強く批判してきたところである。今般の安田弁護士の例は、まさにわれわれが批判してきた実務運用上の問題点を如実に示しているものと思われるものであり、裁判所に対しては権利保釈制度の趣旨に則り真に具体的に罪証隠滅のおそれがあるのか適正な判断が求められるものである。しかるに、二度にわたる東京高裁の保釈却下決定は、関係者に働きかけるなどして罪証を隠滅すると疑うに足りる相当の理由が依然存在すると抽象的にのべるだけで格段の具体的理由も示さず、公判を現に審理している東京地裁の保釈許可決定を取り消したもので、極めて遺憾である。当会は、勾留・保釈の不当な運用は一人安田弁護士の場合にのみ現れているわけではないという現状に鑑み、刑事訴訟法の権利保釈制度の趣旨に則った適切な運用がなされるよう強く望むとともに、これを是正すべく全力を挙げることを決意する。

平成11年07月21日 国旗・国家法案に反対する声明
ttp://senben.org/archives/612
平成11年7月21日会長声明
1999年07月21日
 政府は、「国旗および国歌に関する法律案」を国会に提出し、今国会での成立を図ろうとしている。同法案は「日の丸」及び「君が代」をそれぞれ国旗、国歌として法制化しようとするものである。確かに「日の丸」「君が代」が国民の間にある程度浸透していることも事実であるが、一方で歴史的経緯や歌詞の内容から国旗、国歌とすることを疑問視する国民も少なくない。 のみならず、法案の上程にあたり、政府は「君が代」の「君」の解釈について「日本国憲法に規定された国民統合の象徴としての天皇」であるとの新しい見解を示したが、このような解釈をとるにしてもなお「君が代」の歌詞は国民主権という憲法の基本原則に抵触する疑いがある。法案には「日の丸」「君が代」に対する尊重規定や義務規定はなく、政府も法案は「日の丸」の掲揚や、「君が代」の斉唱を強制するものではないとする。しかしながら、法制化されてない現時点においても、公立の小中高等学校において、文部省通達や学習指導要領を根拠として、「日の丸」掲揚、「君が代」斉唱が事実上義務付けられており、法制化により?層義務化や強制が強まる恐れがあり、憲法の保障する思想及び良心の自由に関わる問題となりかねない。今回の法案上程は、国民的合意の基になされたものとは言えず、あまりに拙速であり国民の間に無用の混乱を引き起こしかねない。よって、当会は、国旗、国歌について、法制化の必要性を含め、十分かつ慎重に議論されるべきであると考え、今国会における早急な法案成立に反対するものである。

平成11年07月21日 住民基本台帳法の一部改正法案に反対する声明
ttp://senben.org/archives/614
平成11年7月21日会長声明1999年07月21日
住民基本台帳法の一部改正法案に反対する声明
さる6月15日、衆議院において、住民基本台帳法の一部を改正する法律案(以下「改正法案」という。)が可決され、現在参議院において審議中である。この改正法案は、すべての国民に「住民票コード」と呼ぱれる10桁の個人番号を付し、氏名、住所、性別、生年月日の4つの情報を全国の自治体のコンピューターに登録し、指定情報処理機関が統一的に管理することをその内容とする。しかし、この改正法案にはプライバシー保護等の点から重大な問題がある。改正法案は、収集される情報を上記の4情報としているが、一方で行政機関による他の情報との結合を特に禁止しておらず、政府がすでに保有する税金、医療、教育、年金、福祉、家族、犯罪等の多くの個人情報と、将来結合される恐れがあり、住民基本台帳法の本来の目的を逸脱し、国民総背番号制への道を開くものとなりかねない危険性を孕んでいる。また、個人情報が他に漏洩する危険性も否定できない。現行の個人情報保護法(行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律)は、民間情報を対象とせず、他方、行政機関の個人情報についての保護措置も不十分であり、個人情報の保護制度の整備がなされない現状のまま「住民票コード」が流出した場合、深刻な社会問題とならざるを得ない。改正法案が成立した場合、個人の知らないところでさまざまな個人情報が数多くの行政機関に保有され、かつ相互利用されることになりかねず、まさに国家による国民の集中管理という事態をまねきかねない。このような状態は憲法13条の保障するプライバシー保護の観点から看過できない。よって、当会は改正法案の制定に強く反対する。

平成11年05月20日 安藤・斎藤弁護士接見妨害 国賠訴訟最高裁判決に対する声明
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平成11年5月20日会長声明1999年05月20日
 平成11年3月24日、最高裁大法廷は、安藤・斎藤両弁護士の接見妨害国賠訴訟において、刑事訴訟法39条3項は、憲法34条、37条3項、38条1項のいずれにも違反しない旨の判決を言い渡した。しかしながら、本判決は、刑事訴訟法39条3項の規定がもたらした接見妨害の実情を直視せず、接見交通権の確立を阻害するものであって、著しく不当である。そもそも身体の拘束を受けている被告人・被疑者と弁護人または弁護人となろうとする者が自由に接見できる権利は前記憲法諸規定から導かれる刑事手続上最も重要な基本的人権のひとつであり、刑事訴訟法39条1項は、これらの権利を受けて弁護人と被疑者・被告人との接見交通権を規定しているものである。しかし、接見交通権は、その立法当初より刑事訴訟法39条3項を名目とする捜査当局の執拗な接見妨害により形骸化され、その結果、多くのえん罪事件や人権侵害事件等が生み出されてきた。これに対して、弁護士会は総力をあげて目由な接見交通権の確保のために闘い、いわゆる一般的指定制度の改廃を実現させるなど一定の成果を勝ち取ってきた。また、全国各地で起こされた接見妨害国賠訴訟において、検察官の行った接見指定を違法とする下級審判決が相次いで出され、最高裁も昭和53年7月10日の判決(いわゆる杉山事件判決)において、接見交通権が被疑者らの憲法上の権利に由来する重要な権利であり、原則としていつでも接見の機会を与えなければならない旨明言したうえ、刑事訴訟法39条3項に規定される「捜査のため必要があるとき」とは、現に被疑者を取調中であるなど捜査の中断による支障が顕著な場合をいうとして、捜査機関の指定による制限を必要止むを得ない例外的な措置である旨判示した。ところが、なおも各地で捜査機関による接見妨害が相次ぐ中で、最高裁は平成3年5月10日の判決(いわゆる浅井事件判決)において、接見指定要件を緩和させるかの如き判断を示し、その結果、その後になされた接見妨害国賠訴訟の下級審判決の後退がもたらされることとなり、本判決の原審である仙台高裁第3民事部も、平成5年4月14日の判決において、安藤・斎藤両弁護士に対してなされた捜査機関による接見制限を適法である旨不当な判断を示すにいたった。 このような司法判断の後退に対し、国賠訴訟弁護団は接見交通権の確立を期すためには刑事訴訟法39条3項の違憲性を真正面から指摘することが必要との認識に立ち、最高裁に対し同条項の違憲判断を強く求め、日弁連もこれを支援してきた。また、国際人権法においては、いついかなるときでも、被疑者は弁護人の援助を受ける権利があることを認めており、おりしも国際人権規約委員会は、平成10年11月、日本政府の報告書に対する最終見解を発表し、刑事訴訟法39条3項のもとで弁護人へのアクセスが厳しく制限されている点を指摘し、規約に適合するように日本の起訴前勾留制度を直ちに改革するよう日本政府に強く勧告している。最高裁は、このような情勢の中で刑事訴訟法39条3項の違憲性を明確にすることを強く求められていたものであるが、本判決は、浅井事件判決の接見指定要件の解釈を維持したうえで、同条項は憲法に違反しない旨の判断を示したものである。これは接見交通権の確立を求める理論と運動に逆行するものであり、極めて問題である。当会としては、本判決を厳しく批判するとともに、今後とも接見交通権の確立のため粘り強い運動を続けていく決意を表明する。

 

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